先週土曜日、2015シーズン、コーチとして関わらせていただいた近畿大学の「4回生を送る会」に参加した。

そこには、選手、スタッフ、コーチといったチーム関係者に加え、OB会や後援会の方々・・総勢 約150名が参加する盛大なイベントだった。

卒業する4回生のこれまでの大学生活、特にチーム最上級生として身を粉にしながらチームを率いてきた2015シーズンを労い、社会人としての新しい人生の門出を祝う・・・

こんなようなことが目的なのだろうと思いつつも、初めてということもあって、場の雰囲気もプログラム内容もイメージできないまま参加したが、言葉では言い表しようのない、とても感慨深い時間だった。

 

なかでも、4回生ひとりひとりが壇上に上がり挨拶をする時間がとても印象に残っている。

話している学生のプレーぶりや印象深い出来事、練習や試合で交わした言葉などを思い浮かべながら話を聞いている中で、しみじみと思うことがふたつほどあった。

ひとつは、4回生全員が親への感謝の意を伝えていたこと。

ほとんどの4回生の親御さんが参加されていたように思うが、4回生はアメフトに打ち込んだ四年間を振り返りながらのエピソードや後輩達へのメッセージをひとしきり話した後、目の前にいる親御さんに対して感謝の意を自分の言葉で伝えて締めくくっていた。

◯毎試合欠かさず応援に来てくれたことに対する感謝

◯日頃から栄養バランスを考えたご飯を作ってくれたことに対する感謝

◯怪我した時、試合に負けた時に優しい言葉で励ましてくれたことへの感謝

◯授業とアメフトに追われるあまり、ろくに親とも会話もせず、そっけない態度をとってしまっていたことに対するお詫び

◯四年間にわたり金銭面の負担をかけ続けてきたことに対するお詫びと感謝

ひとりひとり表現こそ違うけれど、「これまで恥ずかしくて口にしたことがなかったけど・・」とお決まりの枕詞から話し出す感謝の言葉と、これからは社会人として自立して親孝行して返していきたいという決意を聞いていて、グッときて涙してしまった。

厳しいことを言えば、当然のことなのかもしれないが、あらためて感謝しながら生きていくことの大切さに気付かされた。

 

あと、もうひとつは、実は学生は自分のことをよく理解しているということ。

 

どういうことかと言うと・・・

月数回程度ではあったが、一年にわたり学生のプレーや取り組みなどを見てきて、もっと自分自身のことを客観視して分析することができたら、もっともっと成長できるのになあ・・・と思い続けてきたところがある。

時に、「こいつら、自分のことを全然分かってないなー」などと思ったりすることがあった。

人間は何歳になっても、自分と向き合うことが苦手だし、自分のことをよく分かっていないものと言うが、社会人にもなると、いろんな場面で他者から自分の言動に関するフィードバックを受ける機会があるため、嫌々ながらも自分自身と向き合わないといけないし、理解せざるを得なかったりもする。

 

学生となると、そんな機会もないだろうから難しいんだろう・・仕方ないのかもしれない・・、時にはビジネスと混同して、そういった機会をつくってやらなければいけない・・などと勝手に思い込んできたふしがある。

しかし、4回生数名が挨拶の中で、「こんな〜な自分が・・・」とか「あの時に〜してしまい、チームメンバーやコーチに迷惑をかけてしまった・・・」と話している内容を聞いていて、分かってないどころか、実はよく自分のことを客観的に見れているし理解できていることに気づき、逆に自分自身ひどく考えさせられた。

 

コンサルや研修トレーナーという立場で、組織や個人と関わる時にもよく考えさせられることだが、本人が本当に分かっていないケースというのはごくごく稀で、「分かっているけど・・・できない・・・」ことがほとんどだったりする。

そんな時、「できない」には、何らかの理由があるのに、どこかで得た知識や過去のケースや自身の経験に当てはめて、正論や一般論などを振りかざしても何も始まらない。

相手の置かれている環境や状況、その時々の心境や背景にあるものを汲み取り、なんでこういう状態に陥っているのか・・・もっと同じ立場・視点で、共に考えることが大事だったりするが、どこか自分の中で思考や歩み寄ることを止めていた気すらする。

一見、コーチという名の下、教えるという行為をしているようで、実は自分自身学ぶことの方が圧倒的に多いことに改めて気づかされた。

※写真は記念品として頂いたオリジナルクッキー♬

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