「世の中がてもなくなる、webサービスの開発・販売」という事業を手掛けている、TEMONA株式会社。

堅固なスクラムを組むために組織風土を徹底的にオープン化

「世の中がてもなくなる、webサービスの開発・販売」という事業を手掛けている、TEMONA株式会社。社名の由来について、ホームページには次のように記載されている。
「テモナの由来は古い日本語の『てもなく』です。『てもなく』とは『簡単に、たやすく』ということ。それは私たちが提供するリピートECの本質であり、私たちが目指すネットショッピングの理想像です」

そんな同社が提供しているのは、ネットショップのリピート顧客を“つくる”“増やす”ためのサービス。通販における定期購入や頒布会運営に必要な管理業務(注文管理・カード決済・出荷・販促・分析など)を自動化するショッピングカート付き通販統合Webシステムの「たまごリピート」と、リピート通販特化型の定期顧客獲得のための販促ツール「ヒキアゲール」という2つがある。さらに今、IoTを活用した新サービスを開発中だ。最初のサービスとなった「たまごリピート」は創業以来約1,000社に導入されており、これまで倍々のペースで急成長を続けている。

同社の急成長をもたらしているのは、数々のユニークな人材育成制度により、新卒社員が主体性のある“経営者意識”を持ってハイスピードで成長できる組織風土。「一言で言えば、みんなでオープンに“ぶっちゃけあう”風土」と取締役CTOの中野賀通氏は言う。
「当社のようなベンチャーがハイスピードで成長を続けるためには、堅固なスクラムを組んで当たっていく必要があります。そのためには、少しでも不満や疑問を残してはなりません。だからこそ、組織風土を徹底的にオープン化する数々の取り組みをしています」
その取り組みには、どういったものがあるのか。

企業経営の要点を学ぶ「チーム会計制度」

まずは「チーム会計制度」。営業、開発、顧客サービス、バックオフィスというミッションごとにチームを分け、それぞれにおいて収支管理を行う“アメーバ経営”的な運営を取り入れている。チームや会社の損益計算書を全てオープンにし、構成メンバー1人ひとりにかかっている諸経費を明らかにしているのだ。「給料も推計可能」という。
「メンバーはそれぞれ、自分にかけられているコストに対して、どれだけの付加価値をつけて返さなければならないのかがリアルにわかるわけです。自ずと収益への貢献を自覚するとともに、企業経営の要点を学ぶことができます。社会人経験のない新卒社員は、基本的に企業における収支意識はまだ形成されていません。また、まだ小規模の当社では手取り足取り教えられる余裕もありません。ですから、その要点を自分で勝手に学んで育つ仕組みをつくりたいと考えたことも背景にあります」と中野氏は説明する。

この「チーム会計制度」は、それで終わりではない。月次の全社会議で、各チームの収支状況について意見を出し合う場が設けられている。企業経営の要点を学び主体性が養われた社員が、自ら改善策を考えシミュレーションまでして検証した上で提言するといったことも少なくないという。まさに“経営者意識”の発露といえる。

“タブーなし”で問題点を本音で語り合う「ぶっちゃけ大会」

そして、「オープンに“ぶっちゃけあう”風土」の象徴的存在となっているのが、3カ月ごとに行われている、その名も「ぶっちゃけ大会」だ。これは、社員がそれぞれ会社で問題に感じていることについて、“タブーなし”で文字どおり“ぶっちゃけあって”本音で語り合う場。全員で腹蔵なく話し合った上で、全員が納得する改善策を決めている。
「例えば、『プロパーと中途採用の給与テーブルが同じだけれど、プロパーのほうが成果を上げているのにそれではおかしい』と指摘した社員がいます。確認するとそのとおりでした。そこで、給与テーブルはすぐ見直したというケースがあります」

日本的な組織風土では、空気を読み、和を乱すような言動を慎む傾向がある。そして、陰で不満や愚痴を口にする。
「当社ではあり得ません。言いたいことを言って禍根を残すことを心配し、不満を腹にためて働くほうが気持ち悪いと考える風土があります。全員が経営者意識を持ち、本気で仕事に当たるからこそ、本音でぶつかり合うほうが健全であるという意識があると思います」
さらに、自分の考えが正しいか否かは、表明してみなければ他人の批評を得られないということもある。ここにも、オープン化による教育効果があるわけだ。間違った考え方を口にした社員も、別室に呼んで注意するなどということはせず、オープンの場で指摘される。その根底には、「せっかくの縁があって迎え入れた“仲間”だから、失敗も許容し、共有して全員で学ぶ機会にする」という考え方があるのだ。

社員の生涯の“夢”を全員で共有する「みんなのWish List」

みんなのWish List

組織風土をオープン化する制度としては、「みんなのWish List」もある。例えば、「モデルと結婚する」「経済を良くするサービスをつくる」など、仕事や会社などにとらわれることなく、それぞれの社員が人生を通じて成し遂げたいと考えている夢を公表し全員で共有するというものだ。紙に書き出して貼り出す「Wishウォール」も設けられているほか、新人が入社したタイミングなどで発表会を行っている。

「一緒に仕事をしている仲間がどんな夢を想い描いているのかを知り合い、お互いがその実現に協力し合って団結力を高めるねらいがあります。一人ひとりが成し遂げたいことを公表し、その実現に向けて行動を起こすことで、積極的な姿勢を育むというねらいもあります」と中野氏。

有志が主体的に活動する「タスクフォース制度」

そのほか、有志が集まって主体的に活動する「タスクフォース制度」も運営している。「新卒採用」「スキルアップ」「福利厚生」などのタスクフォースがある。
例えば「新卒採用タスクフォース」。従来、専任の採用チームが就職サイトの利用など一般的な手法で新卒採用を進めていた。ところが、次第にマニュアル的・機械的になって“自分たちらしさ”がなくなったという。そこで採用チームを解散し、「現場の社員が仲間を好きなように集めよう」という方針に切り替えた。

選考基準も「新卒採用タスクフォース」で考える。選考における社員の“権限”は絶大だ。社長や役員が「絶対に採用したい」という人材でも、社員が反対すれば採用できないというルールを設けている。逆に、社長や役員がダメ出ししても、その人材を引っ張ってきた社員が「自分が絶対に責任持って育てる」と主張する人材は通す。
「経営者として人材採用は最重要の経営テーマの1つ。その意思決定や本気で人を育てる経験をするという取り組みは、当社の“経営者が育つ文化”をさらに強化していると思います」と中野氏は胸を張る。

これらの取り組みを通じて、同社は、経営者意識を育み、自走して成長できる人材を育成する風土づくりしているのだ。
「会社をつくった当初は経営層がかなり力を入れて動かしましたが、いざ動き始めると、社員が勝手に動かしてくれるようになりました(笑)。
理想的なチームに育っていると思います」と中野氏は目を細める。
TEMONA株式会社

会社名
TEMONA株式会社
所在地
〒150-0002東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル本館9F
資本金
2,050万円(資本準備金:1,050万円)
従業員数
43名(2016年6月現在)
事業内容
世の中がてもなくなる、webサービスの開発・販売
ウェブサイト
http://www.temona.co.jp/" target="_blank">http://www.temona.co.jp/